地元の人の紹介で養殖漁業会社に勤務が決まった。
本社は高松にあり、いつもはこちらにいない社長が仕事の都合でちょうど来ていた。
運よく顔を合わせ即決、すぐに餌やり船に乗船。
とんとん拍子で進んでいく。
沖の生簀で船から飼料を撒くと
カンパチの大群が餌の奪い合いで水面は嵐となる。
飼料は船倉に積み込んだ生イワシと
工場で作られた粉末飼料、ペレット飼料、魚油を釜の中で撹拌し
ソーセージ状に成型、カット、空気圧で生簀の中に飛ばす。
カンパチが腹いっぱいになって食わなくなるまで与える。
秋になると高松で孵化させた体長5mmほどの鯛の稚魚が運ばれてくる。
これは水槽トラックで酸素を注入しながら運んでくる。
5cmから10cmほどに育て春から出荷する。
鯛の稚魚生産だ。
船の操縦免許はとったものの実際中々難しいものである。
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