1月2日 水浴びせは

今から約350年前、大火があり、地区のほとんどが焼けてしまった事より始まった祭です。 防火の神の愛宕神社を勧進し「水浴びせ」を奉納し、今日まで行事が続いています。

(534)

スポンサード リンク

都会で暮らしていたときは門松を飾ったことは無かった。

高知県に住んで初めて門松を飾った。

とは言っても紙に印刷した門松なのである。

なんとも貧乏たらしい門松である。

「神様いらっしゃいませ、おもてなしの用意ができています」

という意味があるらしいのだが

我が家に降りてこられる神様は・・・・・

 

 

おいおい、またあの神様かよ。

来年は門松貼り付けるのやめようかしら。

 

 

※高知県でも立派な門松を飾られているご家庭はたくさんあります。

(308)

蛍は何種類もあるのだろう、ここらの蛍は真夏よりも五月頃に良く見られる。

 

 

都会から引っ越してくると

田舎の夜の暗さにはとても不安を感じる。

人家も少なければ外灯も無い。

夏の夜など蛇でも踏んづけないかと怖くなる。

 

 

満天の星空と蛍の輝きは田舎の宝だ。

(386)

ナーさんは高校の美術教師だった。

どうして、どうやって美術教師になったかはわからない。

 

 

日本の風習としてよきかあしきか知れないけれど

『夜這い』というのがあった。

戦後まもなくの闇夜の晩、ナーさんは友達と夜這いに出た。

友達を見張りにたて魚屋の娘に夜這いをかけたのだが、

娘の叫び声で駆けつけた親父に追いかけられた。

顔は見られずにすんだが、ナーさんはそのまま故郷を後にした。

彼は東京に行き進駐軍相手に春画を売った。

絵のうまい彼は物のない時代にどこで手に入れたか

画用紙と絵の具でエロい絵を描いた。それは写真よりもエロく、米兵達に飛ぶように売れたのだ。

 

 

そんなナーさんは数年して故郷に帰るとりっぱな家を建て高校の美術教師になり

魚屋の娘を嫁にした。

(221)

魚の出荷のため、朝早く五時に家を出た。家から緩やかな坂道を下ると小川がかかっている。

ライトを点けて行くと小さな橋から川へお尻を向けて脱糞している人に出会った。

犬の散歩中の安岡さんだった。

彼は拭きもせずスボンをサッとあげるところは連れている犬並み排便だ。

私の車のほうを見るとニコニコと笑っていた。

 

 

このことは私と妻しか知らない。

酒をいっぱい飲んでも誰にもしゃっべっていない。

(214)

桃色サンゴ

お月さんももいろ だれいうた あまいうた あまのくちひきさけ

***** 大月町に伝わる童謡

 

 

江戸時代に偶然見つかった桃色珊瑚。

それは金にも匹敵する財宝だった。

幕府の耳に入れば土佐藩を取り潰し

直領にするための工作が始まる。

ここで採れた珊瑚のことは絶対秘密にしなければならなかった。

 

 

(439)

尾崎さんはどこへ行くのも自転車だ。

前の篭にも後ろの荷台に付けた篭にも荷物をいっぱい載せて走っている。

自転車こぎは体に良いのだろう、いつもスリムだ。

畑仕事をしている私に話しかけてきたことで知り合いになった。

本人から直接聞いたのではないが、飲酒運転で人身事故を起こし自動車免許を失ったらしい。

両親はすでに無く妻も子も無いので気楽だった。

いつも同じ作業ズボンをはいている。グレーのズボンのあちこちに白い糸が粗く乱雑に散りばめられている様はいかにも男の手縫いだった。

以前は巻網漁船に乗っていたが、免許を失い通勤できなくなり細々と畑を作っていた。

 

 

船を下りると収入は無くなり、残り三年ほどのローンが払えず家は差し押さえられた。

家は競売にかけられ、彼は住まいを完全に失った。

ひとまず高知市内に住む叔母のアパートに身を寄せることになった。

引越しの日、迎えに行くと玄関前で酔いつぶれた尾崎さんは

寝小便をたれてスボンはびしょ濡れだった。

「尾崎さん、それじゃあ車に乗せられないよ、着替えてくれ。」

彼の目には生きる希望は感じられなかった。

 

 

一年ほど経ったある日、尾崎さんは死んだという話を聞いた。

「尾崎は死んだらしいよ。」

どこでどういうふうに亡くなったのかは伝わって来なかった。

(343)

燃えるゴミは燃やす。

燃やしてはいけないゴミでも

燃えるならば燃やす。

ビニール類は普通に燃やすとダイオキシンの発生を招くため野焼きは禁じられている。

しかしここではダイオキシンについて何も知らないのか、誰も取り締まる人がいないからか

今日もゴミの野焼きは行われる。

草や木を焼いた時とはまったく違う異臭があっちでもこっちでも漂っている。

町指定のゴミ袋は一枚百円するからもったいないのだ。

燃えない生ゴミは橋から小川に投げ捨てられる。

焼けない大型ゴミは山に捨てる。

ちょっと山に入って人目につかないところはテレビや冷蔵庫がゴロゴロしている。

(335)

2013年12月25日AM7:00 無風快晴 気温マイナス6℃

 

温暖な高知県? と思われがちですが

ここは特異な環境なのだ。

町内でも海岸沿いでは霜は降りないのに

標高50メートルほどのここはとても冷える。

無風快晴の時、放射冷却がはなはだしい。

 

過去にはマイナス10℃にもなった。

こうなると車のフロントガラスは霜の花が咲く。

お湯をかけても一瞬で元どおりのガチガチ。

外にある給湯器が凍りつき湯が出ないこともあった。

北海道からパイプ保温器を取り寄せ、給湯器の凍りつき防止をした。

 

 

こういう日に限って日中の気温はどんどん上昇する。

(315)

田舎にはみっつの恐怖があった。

百足。雀蜂。蝮。

どれもが毒をもっている。

 

 

ムカデは家に侵入してくるので困る。

初めて見るとつやつやと光沢のある体は玩具と見間違える。

家の基礎回りに粉末の忌避剤を散布し家への侵入を防ぐのだが、どこからともなく侵入していることがある。

底付きの蚊帳をムカデよけとして寝れば咬まれることはない。

 

 

スズメバチによる年間死者は、毒虫中最多である。

地中に営巣する大スズメバチは早い時期からペットボトルトラップで女王蜂の数を減らしておく。

ペットボトルトラップに入らないキイロスズメバチには常々注意し

家の回りに巣を作ったら、すぐに強力スズメバチ用スプレーで遠くから撃退する。

 

 

ふつう蛇は人を見るとスルスルと逃げるのですが、マムシは目が合ってもジッとしている。

「マムシ」というより蛇全般として家の回りに草を生やさないことが一番。

きれいな模様なので一度は見たい蛇。

 

(305)

スポンサード リンク